スタッフの山﨑です。

日本には、「ニッポン」と「ニホン」と二通りの読み方があります。
自国の読み方が二通りあるのは、世界でも日本だけではないでしょうか。

「ニッポン放送」に「ニッポンレンタカー」、そうそう椎名林檎も「ニッポン」を歌ってます。ニッポンだけかといえば「ニホン銀行」に「ニホン大学」「ニホン文学」はニホン、この使い分けのルールは何??

手掛かりを探し辞書を引いてみます。

安土桃山時代の蘭日辞書に日本を「ニッポン」、「ニホン」、「ジッポン」とアルファベットで読み方が書いてありました。

「ニッポン」「ニホン」という言葉は中国に渡り、中国ではそれを「ジッポン」と発音したことから、やがて「ジパング」になり、「ジパング→ジャパン」ですから、JAPANの語源は「日本」です。

東方見聞録(マルコポーロ著作)に日本をジパングと記載しているのですから中国にニホン、もしくはニッポンという呼び方が伝わったのは13世紀前でしょうか。

日本は、もともと中国から倭(わ)の国と呼ばれていましたがアイデンティティが芽生えるにつれ倭(わ)ではなく和(わ)の字を用いるようになり、7世紀から、多分、天武天皇の治世から自国を「日本」とします。聖徳太子が遣隋使に託した手紙で「日出る国」と書いたのだから、その頃には「日の本」という意識はあったのでしょう。


面白いことに、前述の蘭日辞書に、日本では、日常的には「ニホン」、そうでないときには「ニッポン」と呼び方を使い分けていたと書いてあります。

同じことをいうのに、TPOで使い分けるのは昔からなのです。日本って面白いですよね。
芥川龍之介は、『神神の微笑』で、日本の力は「破壊する力」ではなく「造り変える力」だと説いていますが、まさに言い得て妙!

同じ言葉でもモノでも、その場(国土であったり、民族の性質であったり)に相応しい使い分けをする。作り変えていく。

他国からは、はっきり言わない。曖昧で意図が伝わりにくい。最後まで聞かないと結論が分からない、、と不満もあるでしょう。確かにおっしゃる通り!ただ心の機微が細やかで和を重んじ、皆と仲良くしていたいという表れなのです。。どうか、ご容赦いただきたい(笑)

タイムスリップ出来るなら、かの信長は、私達の国を「ニッポン」「ニホン」、どちらを使っていたのか、使い分けていたのか聞いてみたかったな!

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